日本歴代最高のセンターバックと呼ばれる吉田麻也選手

ドリブル

2度のW杯に出場し、世界最高峰のプレミアリーグでレギュラーを獲得している吉田麻也選手には「日本歴代最高のセンターバック」との呼び声もあります。吉田選手には過去の日本人センターバックに欠けていた要素が揃っており、現代サッカーを体現しているようなプレイヤーです。

特徴的なのはやはり、190センチ近い長身でしょう。もちろん、これまでも背の高い日本人センターバックはたくさんいました。しかし、吉田選手は空中戦や対人守備が強いだけではなく敏捷性も兼ねており、俊足アタッカーと対峙しても簡単に振り切られるシーンがほとんどありません。そして、なんといっても足元の技術の高さが魅力的です。後方からビルドアップの起点になり、中盤のプレッシャーが強い試合では前線に直接、精度の高いロングパスを届けることができます。

吉田選手が代表での存在感を強めていったのは、ザッケローニ監督の指揮下で挑んだ2010年アジア杯からです。ポゼッション志向が顕著だったザック・ジャパンに吉田選手の特長は見事かみ合い、大会では守備陣のMVPともいえる活躍を見せました。当初は集中力が途切れがちな点が欠点に挙げられていましたが、ベテランの域に達してからは克服しています。2012年のロンドン五輪ではオーバーエイジ枠に選出されるなど、精神面も高く評価されてきました。守備の選手は年齢を重ねてからが勝負とも言われており、円熟を迎えるこれからの吉田選手からますます目が離せません。

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